Vet×CareerConsalutant×CEAP-Iとして
2022/11/15
キャリアコンサルタントとして、動物病院でキャリア支援開始して3年になります。
その中で、組織の問題解決のニーズや課題にどうして対応すればいいのかと考えて、国際EAPコンサルタントの資格を取得しました。
そこで今回は、EAPについてお話ししたいと思います。
従業員支援プログラム
Employ Assistance Program
EAPはEmployee Assistance Program(エンプロイーアシスタンスプログラム)の略称で、従業員支援プログラムと翻訳されています。
EAPの定義として、EAPは組織と個人へサービスを提供するとされています。その範囲は幅広く組織への戦略的問題から社員とその家族個々人への個人的な問題を扱います。職場のプログラムとしてEAPを提供するスタイルは多様であり、その組織のサイズ、事業内容、ニーズによって異なります。
一般的にEAPは専門家によって次の2つのサービスが提供されます。
- 職場の生産性、健全な運営の維持及び向上、またその組織ニーズの提言をする
-
人間の行動とメンタル上の健康に関する専門家のノウハウを通じてサービス行う
この2点をみたときに、キャリコンの目指した時と同じように、「これが、求めていた解決方法だ!!」と思ったわけです。
キャリア支援は、個人を支援する機会が多いですが、従業員がよりよく働いていくためには、組織の職場の生産性、健全な運営の維持や向上も必要不可欠です。
国際EAPコンサルタントとは
About Certified Employee Assistance Professional
どこの協会の資格??
CEAP(Certified Employee Assistance Professional、国際EAP協会認定EAプロフェッショナル)とは国際EAP協会のEAP認定委員会(Employee Assistance Certification Commission)が交付するEAP専門家のための資格です。アメリカの試験を受けた場合はCEAP、海外での試験の合格者はCEAP-I(International)と区別されています。アメリカでの試験は、アメリカの法律の知識が必要になります。今回、私が取得したのは、CEAP-Iですので、日本を含むアメリカ以外の国では活用できる資格になります。
更新期間は3年で、その間には60時間の継続教育単位が必要になります。
資格取得に至るまでの道のりは?
日本では年に1回筆記試験が行われますが、その前に書類審査があります。
書類審査は、下記のように学歴によってトラックⅠとトラックⅡの2通りがあります。
トラックⅠ | トラックⅡ | |
学歴 | EAP関連の修士を保持していないもの | EAP関連領域の修士保有者 |
実務経験 | 受験申込から遡って10年以内に1年以上、1000時間以上の有償のEAP経験。 |
受験申込から遡って10年以内に1年以上、1000時間以上の有償のEAP経験。 |
PDH(EAP専門研修) | 60時間以上 | 20時間以上 |
CEAP候補初期研修 | 3時間 | 3時間 |
私は、EAP関連の修士を有していないので、EAPの専門研修が60時間以上必要でした。加えて、受験資格にある1000時間以上の有償のEAP経験が求められます。試験を受けていても感じたのですが、実務経験をしていないと判断できない問題が多かったので、1000時間以上の経験というのは納得です。また、合格点が8割以上となっています。
EAP専門研修では、キャリコアコンサルタントの資格試験の際の知識に加味して、メンタルヘルスやコーチング、研修などの知識を学びます。キャリアコンサルタントの時には、個に関してのキャリアカウンセリングを学びましたが、EAPでは、個と組織の学びを深めます。
獣医師×キャリアコンサルタント×国際EAPコンサルタントの役割
Vet × Carer Consultant × CEAP-I
「動物業界で働く人の幸せ」を模索しながら、歩み始めたのがキャリア支援。
EAPを学ぶ中でも、キャリアに関する思いは中心にあります。
動物業界で働く人が自らの価値に気付き、自らのキャリアを主体的に構築し、また自身の仕事に誇りを持ち、豊かな人生をおくって欲しいと考えています。その中で、SMILE相談室も立ち上げました。キャリアに関する窓口がもっと広がればいいなと。動物病院での課題になりやすいハラスメントの問題にも対応しながら、働きやすい環境が提供できる支援を行うためです。
目指していた資格を取得できて、スタート地点にようやく立ったように思います。
獣医師だからできること、キャリアコンサルタントだからできること、国際EAPコンサルタントだからできること。
広げていきたいと思います。