テレワークは、動物病院でも可能なのか?

Management

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大、全国への緊急事態宣言の発令により、ヒトの移動を7-8割まで自粛するという要請が出ました。

不要不急の外出を避ける、仕事はできる限りテレワークにするということです。

そもそも、動物病院でテレワークという働き方ができるのか、また在宅勤務になったスタッフにどういう仕事をしてもらうのか、スタッフに感染の疑いのある場合どう対応するべきなのかなど、早急な対応が求められる中で、考えなければならないことは山ほどあります。

今回は、そのような対策を取る際に、知っておくべきことをまとめてみました。

テレワークとは?

「テレワーク」は英語で「telework」と表記され、「tele = 離れた所」と「work = 働く」の二つの言葉を組み合わせた造語です。「離れたところで働く」という意味になります。

テレワーク」という言葉の生まれた背景は、1970年代まで遡ります。当時、アメリカ・ロサンゼルスでは自動車による大気汚染が大きな問題となっており、二度に渡る石油危機も起こったことから、これらの問題解消を目的として、自宅にいながら仕事をするスタイルとして導入されたと言われています。この背景から、「テレワーク」とは「オフィスから離れたところで働く」という意味だと分かりますね。

それでは、「リモートワーク」という言葉はどのような意味なのでしょうか。

リモートワーク」は英語で「remotework」と表記され、「remote=遠隔・遠い」、「work=働く」の二つが合わさってできた造語です。「遠くで働く」となることから、言葉の意味は「テレワーク」とほとんど同じと言えます。

何のためのテレワークか?

急を要する体制変更ですが、その際に大切なことは、動物病院における診療体制を維持すること、そして、スタッフの安全を確保するためであることをスタッフに理解してもらう必要があります。

その上で、テレワークに踏み切るためのポイントをあげてみます。

  1. やってみること。やってみてから考えること。
  2. 最低限の意思決定権を与える(現場、在宅勤務とも)。
  3. 報連相の徹底。
  4. コミュニケーションの密度と信頼関係を深めること。

テレワークに関しては、動物病院という業種柄完全移行は難しいです。しかし、コロナウイルスとの戦いが長期戦になることが予測される中では、一部テレワークでの働き方を導入することで、普段できない仕事、動物病院では、緊急度は高くないが重要な仕事と考えられる部分に取り掛かれるチャンスだと考えられます。

テレワーク導入にあたり、まず初めに行うこと

行き成りテレワークにするといっても、何をしていいいのかなど検討もつきません。在宅での勤務といっても、今まで在宅勤務をしたことがない獣医師や動物看護師などの技術者にとっては、同然のことです。

そこで、あらかじめスタッフに求めるシンプルな行動指針を規定し、それに基づきタスクを洗い出していくことをお勧めします。

1.スタッフに遵守してほしい行動指針決定
-個人情報・データの徹底保護
-在宅のみ(カフェなどは認めない)
-職業倫理感をもって業務遂行をする
2.業務洗い出し・MUSTとWANTに分類
3.いったん、優先順位を付けたMUSTのみに在宅ワークを絞り、遂行

一旦出された、タスクは経営幹部や主要スタッフで話し合い、優先順位をつけて行うことをお勧めします。また、その際に、だれがどの担当であるのかなども決めておき、上司はその都度報告を受けて進捗状況を確認することが求められます。

勤怠報告・業務報告の仕方

細かい所ではありますが、仕事である以上は勤怠の報告が必要です。
テレワークを導入する前に、勤怠報告や業務報告の方法を決めておく必要もあるかなと思います。

また、勤怠のメリハリをつけるために、オンラインを利用して、朝礼や夕礼をするのもいいでしょう。その際に、本日の各スタッフの作業内容などを確認することもできます。

カギになるのは、コミュニケーション

テレワークによっておこる問題は、ヒトとのかかわりが減るのではという懸念です。今まで、動物病院という形態では、チームワークというものが他の業種に比べてより多く求められてきました。

急に自宅で、一人で仕事をすることには慣れておらず、不安やストレスを感じるスタッフも出てくることは考えておきましょう。その場合に備えて、SNSなどを活用しましょう。

動物病院でのテレワーク診療に関して

まず、獣医師による「初診からのオンライン診療」「獣医師による動物用医薬品の販売」「無診察による要指示薬医薬品の処方」は、許可されていません。

緊急事態下においては、日本獣医師会から地方獣医師会会長あてに令和2年4月3日「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って都市封鎖の措置が発動された場合における小動物診療施設の対応について」が発出されました。

これは、獣医師法第18条に規定された「無診察診療」に該当しない範囲で実施されなければならず、一度も診察したことがない動物に対しての、オンライン診療や電話などによる診療の指示などは、この規定に反することになります。

現在、各保険会社など(保険会社により対応は異なる)は、平時ではペットの診察をして支払い対象となる部分を、緊急事態宣言下においては、ペットを伴わない診療に関して処方される薬剤に対しても保険対象にするという対応をしています。
詳細は、各保険会社に確認してください。

アフターコロナの世界を創造し、新しい働き方を創造する

新型コロナウイスルの影響による原則テレワークへの移行は、あくまで試作品段階だと思います。
しかし、この機会であるからこそ従来の常識を見直す機会であり、何が必要で何が不必要かを明確にできるチャンスでもあるのです。

新型コロナウイスルの終息の目途が見えない中、自分の働き方や生き方を見直している今だからこそ、新たな働き方、職場環境の提供は必要です。
いろいろ大変な状況だからこそ、「冒険心」そして「いろいろあるけど、今日もスマイル」であることが、これからの世界を生き抜く上で不可欠です。

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